金丸花実氏へのインタビュー

6月7日(土)に行われる『第48回ギター音楽大賞優勝記念 金丸花実ギターリサイタル』を直前に控えた、金丸花実氏にインタビューを行いました。
これまでのギター歴からリサイタルへの意気込みまでを熱く語っていただきましたので、ぜひじっくりとお読みください。
インタビュアー:こんにちは。本日はお忙しい中、お時間を取っていただいてありがとうございます。
このインタビューでは金丸さんとギターとの出会いや今度行われる第48回ギター音楽大賞 優勝記念リサイタルへの想いなどを詳しくお聞きしますので、よろしくお願いします。
こちらこそ、よろしくお願いします。
まずはギターに興味を持ったキッカケを教えてください。
10歳の夏に父の実家へ遊びに行った時、父が昔弾いていたフォークギターを見つけて、弾いてみたいなと思ったのが最初です。
最初の興味はフォークギターからだったんですね。
では、実際にギターを始めたキッカケは何ですか?また、これまで師事した先生のこともお聞かせください。
父の実家でギターを触ったその年の暮れに、両親にお願いして、クラシックギターを習い始めました。その頃はピアノを習っていたのですが、練習の大変さもあり、少し気分を変えたかったのかもしれません。当時石川県金沢市でレッスンをされていた太田真佐代先生に出会い、ギターを習い始めました。その後、太田先生の留学をきっかけに、太田先生の師匠である越田滋先生に高校卒業まで師事しました。大学在学中は、入部したギターサークルの顧問の塩谷牧子先生に師事していました。現在は益田展行先生に教えていただいています。
最も影響を受けたギタリストはどなたですか?またその理由は?
今まで演奏を聴いたり、お会いしたすべてのギタリストから影響を受けていますが、1番は益田展行先生です。音楽へのこだわりを諦めず、真摯に向き合い続けることを、レッスンで、演奏で、教えていただいています。
現在の師からの影響が大きいということですね。
では、これまで弾いてきた中で特に印象に残っている曲や、思い出深い曲があれば教えてください
ギターデュオのための曲ですが、イダ・プレスティの「エチュードファンタスク」が大好きです。これを弾きたくてデュオを始めたといっても過言ではありません。
ソロの曲だと、今回のコンサートで演奏する楽曲には、どれも思い出や思い入れがあります。特に「ギター讃歌」は、最初に触ったのは10年ほど前ですが、何度弾いても素直にいい曲だなと思う、お気に入りの曲です。
好きな作曲家、あるいはこれから研究していきたい作曲家は誰ですか?
セルジオ・アサドは大好きです。アサド兄弟に私淑しています。また、マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコも好きです。ソロを弾くとなると、無自覚によく選んでいます。彼らの色彩とドラマにあふれた楽曲に魅力を感じます。
確かに、どちらも魅力的な作曲家ですね。
続いて、現在使っている(今回のリサイタルで使う)ギターについて教えてください。
尾野薫のハウザーモデル(2011年製)です。以前尾野さんにメンテナンスしてもらった際、「出来がいいから気に入っている」とおっしゃっていた一本です。
この楽器で、金丸さんご自身が氣に入っているポイントはどこですか?
音色の素直さが気に入っています。また感覚的ですが、抱き心地がいいところも好きです。
話は変わって、金丸さんはお子さんがいらっしゃるとのことですが、子育てとギタリストの活動の両立は大変なこともあると思います。普段から心がけていることや意識していることがあればお聞かせください。
とにかく練習時間の確保を意識しています。1日のノルマや効率の良いスケジュールを考えてみたり、こどもが昼寝している時間や機嫌の良い時にこっそり弾いてみたり……やれる範囲で試行錯誤しています。
家族の協力あって、なんとか活動させてもらっています。ありがたい限りです。
現在、ギター以外で興味のあることや趣味などはありますか?
読書はむかしから好きです。積読が大変なことになっています……。
あと最近、こどもに買った絵本『パンどろぼう』に触発されて、たまにパンを作るようになりました。まだ納得できるパンが焼けておらず、目下修行中です。
パン作りも楽しそうですね。
ではご自身の性格を一言で表すと?
真面目、もしくは負けず嫌いです。
真面目さは金丸さんの演奏にもしっかりと表れていると感じます。
今回のリサイタルの聴きどころを教えてください。
今回のプログラム、前半は「スペイン」、後半は「ファンタジー」を大きなテーマとして選曲しました。ギターの魅力がつまった名曲ぞろいです。
楽しみなプログラムです。
続いて、今後の活動予定や目標を教えてください。
今後もソロでの演奏を定期的に行いたいと思っています。
また、東京在住のギタリスト木村崇雅さんとのギターデュオSound Holesとしても活動しています。ことしの秋冬のどこかで、京都と東京にてギターデュオのリサイタル開催を計画しています。
デュオの活動も楽しみですね。
では最後に、今回のリサイタルにお越しくださる皆さんへのメッセージをお願いします。
“ソロリサイタル”というかたちで演奏をさせていただくのは実は今回が初めてです。とても楽しみで、またどきどきしています。
日々の中で、ギターに向き合う時間は私にとっての支えになっていて、その音を誰かと共有できる場があることに、あらためて感謝の気持ちでいっぱいです。
このリサイタルが、皆さまの心に少しでも残るものになれば嬉しいです。
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